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ピアノリサイタルについて

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この頃は、お話を交えてピアノを演奏することが殆どになりました。

「演奏者の生の声も聞いてみたい」

そう思われているお客様が、多くいらっしゃることを知り、

まずは ご挨拶程度 から始めたものが、

ストーリー性のある話にまで発展しています。


作曲家の生涯とその作品について

ピアノという楽器とその演奏法について

恩師との思い出

ヨーロッパでの生活等


なるべくわかりやすい言葉で、手短に、

音楽の専門用語を使う際には、それが簡単なことだと思えるように、

そして、書物の中にある事ばかりでなく、

自分自身の体験に基づいた内容を織り交ぜるよう、心がけています。

音楽大学の講義内容、或はそれ以上のものであっても

すっきり、なるほど

誰にでもそう受け止めてもらえるように。




客席を拝見すると様々な方がいらっしゃいます。

今この瞬間に集中して話を聞いてくれる方

うなずいてくれる方

微笑んでくれている方

不思議な静けさが漂っている時もあれば、

どっと笑いが起きる時もあります。


こうした反応を頂きながらピアノに向かうと、お客様との一体感が増してきます。

私1人が弾いているのではなくて、お客様が一緒に弾いてくれている。

そう思うことがよくありますし、

また、お客様の中にも 「舞台で一緒に弾いている気になった」

そうおっしゃって下さる方がいらっしゃいます。


もちろんお話しした内容から、

曲への興味が湧いたり、理解が深まったというお声も多くあり、嬉しい限りですが、

これは、私も同じなんですね。

自分自身、思いを巡らせながらお話していると

これから弾く曲、たった今弾いた曲に、改めて感動することが常です。




”何かに感動する”

”そしてその感動を音に表す”

曲というのは、こうして出来上がっています。

大まかに言えば感動ですが、

作曲においては、インスピレーションとも言えます。

喜怒哀楽、説明のつかない心模様が入り混じる作曲家の生きた証でもある芸術作品。

それは、どのように鑑賞すればよいのでしょうか?




クラシック音楽を聴くには、知識がないと駄目だ。

こう思われている方が多いのですが、

私のコンサートを見渡す限りにおいては、そうでもありません。

楽器が弾けても弾けなくても、歌が歌えても歌えなくても

それも関係ないことだと思われます。


ただ音楽に耳を傾ける。

そうすれば、自ずから作曲家の真意は伝わってくる。

これが鑑賞の秘訣であり究極のところです。

それをよりスムーズにするために

私はお話を交えて演奏するスタイルを取るようになったんだなと感じています。




私が演奏上で心がけていることは、

”作曲家の意図に忠実な演奏をする” ということです。

これは、上述の理由によります。

忠実であれば忠実であるほど、作曲家と私たちの心の結びつきは、強くなり、

そしてそれが、興味や理解、感動と直結するからです。




素晴らしいものに触れてみたい。

心の底から感動したい。

意識的にも無意識的にも、私たちはそう希求しています。


多くの人と共有できる感動はもちろんのこと、

”自分にしか感じえない特別中の特別の何か” 

それが、私のコンサートを通じてお客様の心に生まれたら、

演奏家冥利に尽きますし、

作曲家への最大の賛辞となります。



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